【社長blog187】家族葬→1日葬→直葬、下へ下へと流れていく

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直葬・火葬式=通夜や葬儀・告別式を行わずに遺体安置場所である病院又は自宅から直接火葬場へ向かって遺体の火葬を行うこと(ウィキペディア)。

最近は、さらに直葬を選択する方が増えてきた。
コロナ禍では、やむ得ず直葬で見送ることもあったが、今では葬送の選択肢の一つとしてすっかり市民権を得ている。

直葬を選ぶ理由はいくつかある。
1)経済的に不可能=お金がない、またはお金をかけたくない。
2)宗教儀式は不要=無宗教である。宗教へのネガティブ感情。
3)無縁社会=身寄りがない。いても故人への思い入れがない。
とくに物価高の今は、1)の理由が多い。生活費用を工面するとなると、財布のヒモはグっと厳しくなってくる。長い入院生活での治療や介護に費やすことや、生活保護の支援を受けている…という社会現状もある。
お寺に代々のお墓があるのに2)として直葬を望む方もいる。宗教儀礼は必要ない、または宗教儀礼をするとお金がかかる、という理由だ。ただしお寺の墓地というものは会員制のようなものだから、その会の方針に則らないと、つまり宗旨を信仰しない人が入れることは許されない。そういったことからトラブルも多い。
成年後見人や身元保証といったこれまで社会貢献とされていたことが、ビジネス化されているのも3)が背景にある。

こうして大約して並べてみると、直葬が増えてくるのは時代の流れに伴う当然の変化かもしれない。
本当なら葬儀の意義や価値を伝えていかなければならない立場である葬儀社であるが、これまでの世界が地滑りのように足元から変わってしまったことはどう抗うことは出来ない。
かつて家族葬が増えたときも、それは遺族の望むことならばと請負って今に至る。「会社の方にも参列してもらったほうがいいですよ」「隣近所のお手伝いを頂いたほうがいいですよ」とは、どこの葬儀社も、もう言わない。

お客様が直葬を望むのなら…そこでトラブルが危ぶまれることがないと判断したら…承る。今はどこの葬儀社もそうだろう。
ただし人によっては、安易に直葬で葬儀を済ましたばかりに後悔をしてしまった方もいるという。
「本人が望んでいたので直葬してしまったが、もっと丁寧に弔っておけばよかった」。
葬儀そしてその後の供養は遺される人にとっても大切なプロセスなのである。
そこで当社では直葬でもきちんとお別れができるように、プランを大幅に広げることにした。直葬=寂しい、ではなく、見送る方が故人の冥福を祈れるような提案型のサービス。現在その構成を試行錯誤しているが、近日中には公開する予定だ。

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