【社長blog185】輝け!納棺師

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フジテレビ系の番組「ザ・ノンフィクション」に、納棺師を志した女性を追ったドキュメンタリーが昨日放送された。

たまたま彼女が所属する会社が当社の地元・行田市にあったので近しい気持ちで視聴できた。
ただ、その納棺師の会社とはこれだけ近い存在でありながら、当社とは取引のお付き合いはない。なぜならその納棺師会社は同じ地元の葬儀社と取引の付き合いがあるためだ。
ここまで読んで「ははあ、なるほど」と思われた方は、請負先と請負元の暗黙の協定を経験上存じ上げている社会経験者だろう。
この業界に限らず、同一商圏で請負元が請負先のライバル会社の仕事を請負うことに憚ることは多い。たとえば(あくまでもタトエだが)トヨタの下請けでありながら、ニッサンの下請けであることが難しいのと同じ構図だ。

この業界ではそれはとくに顕著だ。
やはり請負元が、請負先の現場に直接入ることも多いことが要因であろう。そこでは請負先のお客様とじかに接することはもちろん、従業員ともコミュニケーションすることも多いので、情報漏洩を恐れる経営者が多いことが背景にある。

「ザ・ノンフィクション」の会社の管理者とも以前話したこともある。
「ヨコカワさんと取引したいのですが、D社との関係もあるんで・・・」と惜しむように答えていた。おそらくD社からは同じ商圏内の葬儀社には営業を控えるように通達されているのかもしれない。
気の毒なのはその納棺会社だ。ビジネスである以上、たとえ請負先が鬼でも悪魔でも(倫理的に問題がなければ)売上にしたいのが商売。しかしそこでstopをかけられてしまっては、それを補う担保がなければ、つまり売上を補填してもらえればいいのだが、現在D者は地元でも3~4番手なので、それほど納棺協会に需要があるとは思えない。

ちなみに当社は請負先には、同一商圏だろうとどこと取引していても一考に気にしない。当社と取引している花屋も返礼品業者も料理屋もいずれも同一商圏の同業他社とお付き合いしている。なぜ気にしないかって?だって自分だってどんなお客様(遺族)からの葬儀の依頼は断ることなく請負っているからじゃないか。
今日は自民党、明日は共産党の方の葬儀を躊躇なく請負う。創価学会であろうと日蓮正宗であろうとどんな宗旨も請負う。なぜなら「亡くなった家族をきちんと送り出してあげたい」という遺族の気持ちは同じだからだ。そこに忖度が介入することはない。そんな自分を棚に上げて取引業者に営業の制限をかけるのは傲慢ななことほかならない。

請負先のつまらない嫉妬心のために、良質の商品・サービスを取り扱うことができないことは、むしろその先にあるお客様にとって損であり、いずれ請負先にも損失となって還ってくるはずだ。
「ザ・ノンフィクション」に出演されていた納棺師が当社のお客様の前で活躍できるようになるか、それはいつになるのか分からない。しかし葬儀の在り方、意味や価値が問われる今、この仕事に誇りをもって従事する人が一つでも多く仕事に携われることが、答えになっていく。その機会を奪ってはならないと思うのである。

#ザ・ノンフィクション #おくりびと #納棺師

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